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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.115 ブング・ジャムおすすめの手帳・ノート&手帳まわりグッズ その2
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、ブング・ジャムのみなさんがおすすめする手帳・ノートや手帳まわりグッズを紹介してもらいました。
第2回目はきだてさんおすすめの「LACONIC®︎e-Friendly(イー・フレンドリー)A5マルチケース」です。
(写真左からきだてさん、高畑編集長、他故さん)*2026年8月15日撮影
*鼎談は2026年9月26日にリモートで行われました。
風呂敷のように使えるマルチな収納ケース
「LACONIC e-Friendly(イー・フレンドリー)A5マルチケース」
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――次はきだてさんですね。
【きだて】ごめんね他故さん、俺もLACONICかぶりをしちゃうんだけど、この「A5マルチケース」がいまお気に入りで。マルチケースと言いつつ要はノートカバーなんだけど、収納力が本当にエゲつないので、いっそケースと言っても差し支えないのでは?って商品なの、これ。
【他故】うんうん。
【きだて】要するに芯材の入ってないノートカバーなので、このポケットに物を入れるとなんぼでも膨らむんですよ。布のこの柔らかさで包める限りは。いっぺんちょっと試してみたところ、モバイルバッテリー、イヤホンの充電ケース、B5のマルチメモ、あと何だ? USBケーブル、文庫本、名刺入れ、そうだスマホも入れたわ。iPhonePro Maxを入れても何とか入る。しかも面白いのが、とりあえず入っちゃえば紐で綴じて固定できちゃう。
【高畑】へぇ。
【きだて】なので、どんだけ物を入れて分厚くなっても、この長い紐で蝶結びさえできれば綴じられるっていう。
【高畑】うん。
【きだて】使ってると、「これって風呂敷だな」と思って。
【他故】あ、はいはい、なるほど。
【きだて】収納の自由度が本当にね、風呂敷包みに近い。とにかく、この布地の面積内に収まってるものなら入るだろっていう安心感があって。ミドリも伸縮性のすごい「手帳のはらまき」(*関連記事)とか出してたけど、手帳とかノート類と他のものを同時に持ち歩きたいケースって結構あるんじゃないかなと思ってて。
【他故】めっちゃある。
【きだて】特にオフィス内での移動が多い人って、例えばノートパソコンは打ち合わせを行う時に持っていく。で、手書きのノートがあれば持っていく。そこに当然、付随してペンケースだったりとか、細々とどうしても持っていくものって増えるじゃない。
【他故】うん。
【きだて】ノートPCは仕方ないにせよ、あとはノートとそれ以外の小物をすべてひとまとめにできたほうが移動はシンプルで楽だなっていう。やっぱね、まとめておかないとバラバラと取り落としたりもするし。
【他故】分かる分かる。ノートとペンケースとスマホとPCって、4つ持つと1個絶対落としちゃうんだよね。
【きだて】あるよね。するっと抜けるじゃんっていう。移動中にトイレに寄るのも一苦労だしさ。
【他故】どうしても4つは無理だっていつも思ってるんだけど(笑)。
【きだて】小物類はガジェットポーチにまとめると、今度はポーチがかさばるし。そうなるとやっぱりノートカバーとか手帳カバーに収納力を持たせるっていうのは、非常にアリな発想だなと。だから「手帳のはらまき」も結構気に入ってたんだけど、基本的にあのサイズの手帳をほぼほぼ使わないので。さっきも言った通り、紙類をできるだけA5に揃えるというマイルールがあるので、このA5マルチケースが本当に今丁度いい感じ。
【高畑】なるほどね。
【きだて】俺は自宅労働だけど、でもちょっとカフェにでも行ってアイデアまとめるかー、みたいな時は本当にこのマルチケースだけで散歩がてら移動したり。
【他故】へぇー、じゃあカバン要らずになっちゃうんだね、それ。
【きだて】カバン要らないね。なんなら結構分厚い財布とかも入るからね。
【他故】そうか、ノートカバーって言われるから、ノートの背がぴったり入るものと思い込み過ぎてるけど、これは要するにすごい膨らむ袋なんだね。
【きだて】そう。だからさっきから「風呂敷」って言ってるわけさ。
【高畑】それを紐を解いて開いたら、ノートは一番内側にV字に入ってる感じ?
【きだて】そうそう、こんな感じで。
【高畑】なるほど。だから、物がいっぱい入ってても、ノートには直接アクセスできるんだよね?
【きだて】できる。できるんだけど、流石にいっぱい入れてるときは、もうノートだけ抜き出すこともある。
【他故】でも、それはそれでアリだよね。
【きだて】本当にね、結構ズボズボとしたポケットなので、抜き差しが全然苦にならないしというので、割と雑に使うのが楽しい感じ。
【他故】 へぇー。
【きだて】あとは、素材にリサイクルファブリックを使ってますって話なんだけど、でもリサイクルマークとかそういった表記は外側の見える場所になくて、ポケットの内側に「リサイクルですよ」っていう記述がある。この辺の「わざわざアピールはしてないんですけどね?」みたいなスカした感じが、俺はわりと好きで。
【高畑】わざわざ外には書きたくないっていうのは、まああるよね。
【他故】またLACONICのこのデザイン力っていうか、英字を表現するだけでもカッコいいじゃん。
【きだて】そう、この辺のデザインのまとめ方が上手いというか。さらに言うと、こんな雑な本当にマチも何もないようなポケットだけを付けて、よく「マルチケース」と名付けたなっていう部分もあって。
【他故】ははは(笑)。
【高畑】なるほどね。
【きだて】この辺の命名センスも良いなという。
――「ケース」っていうにはフニャフニャし過ぎですものね。
【きだて】そうなんですよ。なんだけど、使ってるとね、「あ、ケースでいいや」って言えるぐらいには携行力がある。そういうのも含めて、俺がLACONICを好きなところっていうのがね、結構これに集約されてる感があって。
――ふむ。
【きだて】 元々センスいいなと思ってたんだけど、これを見てより好きになったねっていう感じです。
――きだてさんはLACONICのバインダー使ってましたものね(こちらの記事を参照)。
【きだて】そう、「フィールドパッド」。クリップボード手帳みたいなやつね。あれもまだ使ってるんですけども。
【他故】へぇ。
【きだて】「このマルチケース」ももう少ししたらクタクタになって、さっきのイヤホンケースとか入れて厚みが出た部分にポコッと型がついてきそうな感じもするんだけど、それはそれで受け止めて使い込んでいきたい。その辺も許せる感じかな。
【高畑】取材ノート的な感じ?
【きだて】取材ノートというよりは、どちらかというとアイデアまとめノートを入れて持ち歩く用かな。
【高畑】あーそっちか。
【きだて】 だから、取材ノートみたいな軽快性はないのよ。でかいので。
【高畑】いっぱい入れるから。
【きだて】さっきも言った通り、本当に社内で移動の多い人なんかはこれ絶対便利だと思うし。多分その辺を想定して作られてるんだろうなと思うんだけどね。
【他故】そうだよね。これって、今までではなくて、今回初めてのコンセプトになるのかな?
【きだて】この秋の新製品だったと思うよ、これ。
――これは「e-friendly」っていう、エシカル的な感じのシリーズで、今年の春に出てますね。で、このマルチケースと別にノートカバーもあるんですよね。
【他故】ノートカバーっていうのが、我々が想定する、ノートに巻き付けてカバーになってハイ終わりのやつですよね。
――そうです。これ本当にノートカバーなんだろうな。
【きだて】あっちは多分芯材が入ってんのかな?
【他故】これは入ってそうな雰囲気だけどね、見る限り。(※編集部注:ノートカバーにも芯材はないそうです)
【きだて】ノートカバーって、どうしてもノートを補強するものじゃない。カバーっていうわけだからさ。それこそカバンの中に入れて、勝手に開かないようにして、でちょっと折れ曲がらないように補強してとか、そういうためのものだと思うんだけど。そこから芯材をいきなり抜くという発想はまずはアリなのかっていう、このマルチケースに関しては(笑)。
【高畑】なるほどね。
【きだて】収納力を考えると、確かに芯材を抜くという選択肢は、もしかしたら必死で考えれば出てくるのかもしんないけど、この思い切りをよくやったなっていう。
【高畑】まあ、ブックカバーにはあるよね。芯の入ってないものがね。
【他故】割とクタクタ系のやつはあるね。
【きだて】そうそう、あるある。
【他故】それのさらにポケットが拡充というか、大きくしてもいいよ版というか。ホームページで今見てるんだけど、丸めてる絵とかもあるじゃん。筒みたいに。
【きだて】あ、そうそう。芯材入ってないから、ノートを抜いたらロールペンケースとして使えますっていう。
【他故】そういうことか。
【きだて】「帆布でそこそこ頑丈なので工具入れにも使えます」みたいなこと言ってたね。
【高畑】工具入れかな? すごいね。
【きだて】バイク用の積載工具入れって、こういうロールタイプのやつ多いよ。
【きだて】元々そういう道具袋はあるじゃん。
【きだて】そうそう。だからそれの代用になりますよっていう感じなんだけど、それはさすがに使わないかな(笑)。
【高畑】それはもったいない(笑)。
【きだて】でも、ノートを抜いてロールペンケース状にすると、さらに容量も増えるので、最終的に「ちょっと持ち歩くもの増えたな」と思ったらノートだけ抜いて丸めちゃうという使い方もできるし。
【他故】そうか、だから「ノートブックカバー」とかではなくて、A5サイズかもしれないけど「マルチケース」なんだ。
【きだて】うん。
【他故】「ノートケース」とは言ってない。
【きだて】そうそう、だから「ノートを入れろ」とは言ってないんだね、製品名でも。確かに。
【他故】へぇー。
【きだて】そういう意味では、大分思い切った商品なような気もするけれど。
【高畑】なるほどね。
【きだて】ただこればっかりはね、商品写真を見てもなかなか良さが伝わんないだろうなと思って。普通のノートカバー感覚で行っちゃうと思うんだけど。
【高畑】そうだね。そのイメージだった。
【他故】このリボンみたいに結んでるのがかわいいのか、ぐらいにしか思ってなかったんだけど(笑)。
【きだて】いや、むしろあのリボンは機能性の面で必要な装備なんだよ。スナップボタンとかだと、荷物入れてパンパンに膨らんだら対応できない。
【他故】そうだね、そもそも無段階に調整する必要があるんだもんね。
【きだて】そうそう。だから、どこまで対応できるかみたいな話なので、この長いリボンは本当に必要性に駆られてのことだよ、完全に。
【他故】俄然興味が出てきましたよ。とりあえず現物を見たいな。
【きだて】パンパンに膨らませた写真をとったんだけど。まあ、ノートカバーではありえないような膨らみ方してるわな、これ。
【他故】してるよね(笑)。
【きだて】でも、見た目ほど持ち運びが窮屈じゃないんだよ。
【高畑】結構、餃子みたいに膨れてるけども。
【他故】そうか、ポケット口が全て内側に付いてるから、もう物は落ちようがないんだね。
【きだて】落ちないんですよ、これで。
【他故】予想よりいいな、これ。
【高畑】多分、あのストラップみたいなやつを真ん中のところに通して折りたためば、そのままサコッシュみたいに掛けられるんだよね。
【きだて】ああ、いけるかもね。
【高畑】まあ、内側でも外側でもいけると思うけど。昔、小学校の修学旅行で京都に行ったんだけど、前掛けみたいになっててクルッて巻く小銭入れがあって。
【他故】あったあった。
【高畑】布製のお財布みたいなのがあったよね。
【他故】布でクルクルッてやつあった。
【高畑】あれの感じ。いろんなものを入れて、こうクルッて紐で巻いて。あれは1本の紐で巻く感じだったけど、これは蝶結びだから結びやすくていいよね。
【他故】全体的にソリッドというよりも、少し和の感じが見えるのもこのリボンの効果なのかなってずっと思ってて。
【高畑】ああ、何かそんな気がするね。
【他故】仰々しくならないのはこのリボンのおかげだなっていう。
【高畑】ペンホルダーが付いてるんだね。
【きだて】付いてる。
【他故】そこはノートカバーの能力の一つとして。
【きだて】なんだけど、ポケット部分に普通にペンとか色々とぶっ込むので、ペンホルダーはあんまり使ってないな(笑)。
――膨らんじゃうと、ペンホルダーがちょっと中途半端になっちゃいますものね。
【きだて】まあでも、その辺は完全に自分の膨らませ具合に応じて、ホルダー使うなり何なりすればいいしで。本当に使う人それぞれで、この膨らみ方とか、この「マルチケース」のかたちが変わってくるだろうなと思うよ。
【他故】そうだよね。
【きだて】これはね、本当に見た目のソリッドさに騙されず、文房具好きの人にはちょっと試してみてほしいな。実際に使ってると、自分の用途に合わせた面白い使い方がひらめくと思うんだ。
【他故】現物を見に行きたいな。
――お店にあるんじゃないですかね?
【きだて】あると思うよ。
【他故】気が付いてないだけかな。あの、この「マルチケース」ってグレーとホワイトの2色って書いてあるんだけど、このホームページに載ってるグレーっぽい奴がホワイトなの?
【きだて】こっちがホワイトだと思う。で、そっちがグレー。グレーというよりは、オリーブに近いけどな。
【他故】それがグレーなんだ。
――グレーとホワイトって書いてありますね。
【他故】ですよね、だからきだて氏が持ち上げたやつが、どちらかというとグレーだなと思って(笑)。
――そうですよね。でも、グレーっぽい色がホワイトで、オリーブっぽいのがグレーですよ(笑)。
【きだて】そっちがグレーか? これオリーブなんですけどね。
――まあ、そこら辺の色のネーミングの由来は分からないですけど(苦笑)。でもね、ノートカバーの方はオリーブっていうのがあって、もうちょっと緑色なんですよ。
【きだて】どうなんだろうな(苦笑)。
【他故】でも、すごい興味が湧いてきましたよ、この商品。
――このグレーと言ってるオリーブっぽい色もいいんじゃないですかね。
【他故】うん、良いですよね。
【きだて】という感じでございます。
【高畑】男の子ってポケット好きだもんね。いっぱい入れたくなるよね。
【きだて】なんだけど、ツールジャケットみたいにポケットが小さいのいっぱいあっても結局使わないよねっていうのがあって。
【高畑】全部放り込む系の?
【きだて】そう。俺はもう、とにかくでかいポケットがあればそれに越したことはないという結論に至ったので。
【高畑】前持ってたデカいペンケースもそんな感じだったよね。
【きだて】そうそう。だからそういう意味で、「マルチケース」はまさにそのデカいポケットなんだよ。
【高畑】なるほどね。ドラえもんスタイルで。
【きだて】そうそう。
――四次元ポケット的な。
【きだて】とにかく、ポケットを掘れば出てくるわよっていう。いちいち整理しなくても。
【他故】ははは(笑)。
【きだて】という運用方法でお送りしております。
*次回は高畑編集長おすすめのアンテリック3色ボールペンです
プロフィール
高畑 正幸(たかばたけ まさゆき)
文具のとびら編集長。学生時代に「究極の文房具カタログ」を自費出版。「TVチャンピオン」(テレビ東京系列)の「文房具通選手権」では、3連覇を達成した。サンスター文具に入社し商品企画を担当。現在は同社とプロ契約を結び、個人活動も開始。弊社が運営する文房具のWebマガジン「文具のとびら」の編集長も務めている。著書は『究極の文房具カタログ―マストアイテム編―』(ロコモーションパブリッシング)、『究極の文房具ハック』(河出書房新社)、『そこまでやるか! 文具王高畑正幸の最強アイテム完全批評』(日経BP社)、『文具王 高畑正幸セレクション 一度は訪れたい文具店&イチ押し文具』(監修/玄光社)、『究極の文房具カタログ』(河出書房新社)、『文房具語辞典』(誠文堂新光社)と、翻訳を手がけた絵本『えんぴつとケシゴム』(KADOKAWA)。新著は『人生が確実に幸せになる文房具100』(主婦と生活社)。
https://bungu-o.com/
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
小学生のころから文房具が好きで、それが高じて文具メーカーに就職。ただし発言は勤務先とは無関係で、個人の見解・感想である。好きなジャンルは書くものと書かれるもの、立つ文房具と薄いペンケース。30分間文房具のことしか語らないトーク番組・775ライブリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」パーソナリティ。たこなお文具情報室所属。
「他故となおみのブンボーグ大作戦!」番組ホームページ https://daisakusen.net/


