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【連載】月刊ブング・ジャム Vol.112 2026年上半期ベストバイ文具 その2
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、ブング・ジャムのみなさんに2026年上半期のベストバイ文具を紹介してもらいました。
第2回目はきだてさんの「直尺 タフホワイト」です。
(写真左からきだてさん、他故さん、高畑編集長)*2025年11月7日撮影
*鼎談は2026年7月3日にリモートで行われました。
白くて見やすい!
――じゃあ、次はきだてさんですね。
【きだて】文具王がね、使って心楽しくなってハッピーみたいな感じなのに対して、俺のベストバイはもうちょっと切実に、「もうこれじゃないと辛いです」っていう(笑)。
【高畑】何が言いたいかもう分かったよ。
【きだて】我々がご存知の直尺ってこれじゃない、ステンレスの。
【他故】ステンレスのピカピカしてるやつね。
【高畑】私ももちろん持ってますよ。
【きだて】基本的にステンレスの直尺というと、このシンワの鳥マークのやつ。まあ、おなじみのやつなんですけども。
【高畑】おなじみですね。
【きだて】特に、印刷業界なんかだと所持率100%に近いやつ。ただ、これが手元ライトとかを上から照らしてると反射が目に痛いし、逆に暗い場所だと目盛りが見えないのね。
【高畑】分かる。
【きだて】ステンレスがね、やたらと暗くなるのよ。光が当たんないところ。
【高畑】暗いのも映るんだよね。
【きだて】そう。で、目盛りは黒だし、数字も黒だしで、めちゃくちゃ読み取りづらいのね。だから今まで定規使うときって背中丸めて目をすごい近付けるっていう、おじいちゃん職人みたいな姿勢になってたのよ。なんだけど、このシンワの「直尺 タフホワイト」はステンレスに白塗装が施してあって、それだけでめちゃくちゃに見やすい。そんなマットな白っていうわけではないからある程度反射もするんだけど、でも暗いところで黒が映り込まないっていうだけでも、格段に見やすい。

【他故】おおー。
【きだて】他故さんもよくいろんなところで「見づらい、見づらい」って話してるじゃん。
【他故】してるしてる。俺の目も大分ポンコツなので。
【きだて】他故さんも「タフホワイト」は買った方がいいよ。
【他故】そうか。
【きだて】直尺としての見やすさがケタ違いにいい。びっくりするぐらいよく見える。これのおかげで確実に作業効率が上がったし、定規で作業するときに「面倒くさいな」と感じることがなくなった。見やすいってだけでこんなに助かるとはね。
【他故】へえ。
【きだて】あとね、見た目がカッコいい。
【他故】白いから?
【きだて】いや、ステンレスの方は10㎝刻みのところが赤なのね。なんだけど、「タフホワイト」は青なのよ。
【他故】あ、色が違うんだ。
【きだて】白地に青なの。実物見たら、これがめちゃめちゃクールでカッコいいの。
【高畑】あーなるほど。
【きだて】直尺に今までに無かったカラーリングでさ、絶妙に高級感あって「ステキ!」ってなる。側面を見る限り、白の塗膜はそんな厚くないんだけど、でも「はがれないタフ塗装」みたいなことを言ってるので。
【高畑】いやでもさ、普通のステンレスのやつでも文字が消えたりしたことはないからね。
【きだて】いや、文字は消えないんだけどさ、エッチングだし。
【高畑】面の方?
【きだて】そう、板面の方がさ、結構直尺って雑に扱うじゃん。
【他故】ああ、そうか。
【高畑】その白は塗装なの?
【きだて】塗装。だから、ちょっと心配っちゃ心配なんだけど。だって、自分が30年ぐらい使ってるこのステンレスの直尺の表面を見たら、本当に傷だらけでさ。
【他故】おお。
【きだて】そゃそうだよね。測る・切る以外にも叩いたりとか、背中掻いたりとか。
【高畑】分かる分かる。今手もとにあるこれとか、裏にさ、スプレーで塗料拭を吹いた時の色が残ってんだよね。
【きだて】そうそうそう。それだけ雑に扱えるのが直尺の魅力っちゃ魅力なんだけど、「タフホワイト」はちょっと大事に使わなきゃなって感じになっちゃってて。
【高畑】でも、そんなに高くないんだね。
【きだて】高くないんですよ。直尺よりほんのちょいお高いかなぐらいで。
【他故】ちょいぐらいか。
――ホームページを見たら税抜で1,800円って書いてますね。
【きだて】うん。
【高畑】15㎝のもあるのね。15㎝の方は1,000円しないぐらい。
【他故】 880円か。
【高畑】今ね、カートに入れちゃった。15㎝はよく使うんですよ。15㎝もシンワの普通のやつを持ってるけど、見やすさは気になってたので、今注文を確定しました。
【きだて】ははは(笑)。
【高畑】いや、この鼎談ってさ、結構買わされるんだよね。
【きだて】あるある。話してる間にポチってるのあるよね。
【他故】あるある(笑)。
【高畑】そのシンワのやつも、ギラギラタイプとちょっとマットなタイプがあるのよ。
【きだて】あるある。
【高畑】ちょっとマットなやつは今も使ってるんだけど、きだてさんのを今画面で見たら、やっぱり全然キレイに見えるんだよね。このWebカメラで見てるだけでも、すごいちゃんとしてるなと思った。
【きだて】視認性が非常に高いです。
【他故】はい、私もAmazonでポチッとしました。
【高畑】あらら、みんな買ってしまうという。
【きだて】今回はね、我々老人は語るより先にもう買っちゃえよっていう話なんですよ。
【高畑】まあ、物差しはもう基本なので、ちゃんと読みやすいのが絶対に必要だなって思うんだよね。
【きだて】定規見るためだけにいちいちライトをつけて反射しないよう角度調整して、背中丸めて目を近づけてというのは、本当に詫しいから。
【他故】ははは(笑)。
【きだて】あと、カッターとか使う時に、メモリに目を近づけるわけにもいかないじゃない。
【他故】まあ怖いよね。
【きだて】だから、例えば15㎝ピッタリ切らなきゃとかいう時に、本当にどうしたらいいか分かんなくなるのよ。この「タフホワイト」だと、割と離れた状態でもちゃんとメモリが読めるので、すごく楽。なんでこれ今までどのメーカーもやってくれなかったの?っていうぐらいに。
【高畑】確かにそうかもしれない。見やすさは結構重要だなと思うので。目盛りに工夫がしてありますよとか、色々あるじゃないですか。でも、基本的に反射しないっていうのはすごくいいな。今持ってるやつでも、ギラギラとマットなやつだと、マットな方ばっかり使うんだよ。
【きだて】マットなやつって持ってないんで、うちはギラギラタイプしかなくてさ。
【高畑】だったら、なおさらのことだと思う。
【きだて】だから、ギラギラから「タフホワイト」はね、めちゃめちゃ差がある。
【高畑】確かにありそう。
【きだて】というのでおすすめなのと、あとはやっぱりね、定規ってまだ進化する余地があったんだなっていう驚き。
【他故】うんうん。
【きだて】基本的には、単に板に目盛りと数字を打ってあるだけのものじゃない。
【高畑】そうだね。
【きだて】材質的なとこは金属でもアクリルでも何でもあるけど、でも、発生して数千年は経とうとするものに、まだちゃんと進化の余地があったのかっていう。
【高畑】そうだね。
【きだて】それと同じ感動を、最近だとレイメイ藤井の「ヨクミエルーラー」(※関連記事)でも感じたわけさ。
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【高畑】ああ、あれもいいよね。
【きだて】他故さんは「ヨクミエルーラー」って触った?
【他故】うん。それは触った。
【高畑】あれ、すごくちょうどいいよね。よくできてる。下はちゃんと透けて見えるのに、数字はキレイに見えるじゃない。写真だと良さが全然分かんないんだけど、使ってみると確かにいいよね。
【きだて】定規で黒い紙の上に定規乗せてなんかするっていう作業はあんまりなくて、どちらかというと文字がいっぱい書いてある上に乗せて測ったりとか、そういうところが多いんだけど、文字の上に乗せると透明のプラ定規って目盛りと数字読めないじゃん。
【高畑】確かに読みづらいね。
【きだて】これ、塗装なんだよね?
【高畑】かな? 多分、擦りガラスっぽいところを印刷してあるんだよね。
【きだて】これ本当に何だろうね? 仕組みがよく分かんないんだけど。この適度に透けてよく見えるっていう。
【高畑】ジャマになるほど隠れるわけじゃなくて、物に合わせたい時はちゃんと透けてくれるので十分使えるんだけど、これも本当にすごいなと思う。特に、黒いものの上に乗せた時の文字の読みやすさったらないよね。
【きだて】むしろ、黒いのに乗せた方がよく見えるぐらいだよね。
【高畑】確かに、そうなんだよ。
【きだて】目が弱ったおじいちゃん世代にとってはよく見えるので、それだけでも爆アドなわけですよ。
【他故】本当にそう。
【高畑】ステーショナリー老人会みたいになっちゃってますけど(笑)。
【他故】ははは(笑)。
【高畑】ユニバーサルデザインにしろ何にしろそうだけど、僕らが見やすいものは多分誰でにとっても見やすいから、良いとは思うんだよね。
【きだて】そうなんだよね。
【高畑】定規の目盛りに関して言うと、読みやすい方がいいよねっていうのは全面的に賛成します。
【きだて】そこで工夫してくれたのは嬉しいし、まだこんな発明があるのかって。この「ヨクミエルーラー」に関しても。なので、定規のまだ進化する余地があったというところを、今回俺はアピールして。
【他故】素晴らしい、いいですよ。
【高畑】で、ここで2人が買っちゃうっていう。本当に通販番組を見てる感じで、話を聞いてて「やっぱり欲しいか、要るか」って思うので。
【きだて】だって、直尺なんてみんな使うじゃん。
【高畑】「でも、お高いんでしょ?」って今ちょっと思ってたんですよ。「目盛りが読みやすいルーラーが出たよ」っていうニュースはちょっと見たけど、値段とかまではちゃんと見てなくて、ショップとかでもまだ上手く見つかんなかったのかな。それで、そのままぼやっと忘れてた感じかなと思うんだけど。で、今見てても「俺もいっぱい持ってるしさ」って思ってたんだけど。
【他故】まあね、あるよね(笑)。
【高畑】でも、見えるって素晴らしいっていうのは本当にそう。我々オタクにとっては、よく見えるって大事だねと思う。
【他故】本当にそう思います。
【きだて】本当にね。我々、娯楽のうち結構なボリュームが視力に依存してるから。
【他故】目は大切だよ。
【高畑】気をつけようね。
【きだて】逆に言うと、今回その見やすい1点突破なので、これ以上喋ることはないんだけどね(笑)。
【他故】全然十分でしょ。
【きだて】あとは、カッコいいから、多分届いたらうっとりして見ちゃうよっていう。
【他故】なるほど。
【高畑】でも、文字があえてブルーなのもかっこいいなと思うし、よほどのことがなければ一生ものなので。
【きだて】このタフ塗装がどれだけ保つのかだけがね。
【高畑】そうだね。使ってみるしかないね。
【他故】それも含めて楽しい。
【きだて】全部エッチングで変わらないので、目盛りが削れることはない。
*次回は他故さんのベストバイ「KAKUNOTE」です
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プロフィール
高畑 正幸(たかばたけ まさゆき)
文具のとびら編集長。学生時代に「究極の文房具カタログ」を自費出版。「TVチャンピオン」(テレビ東京系列)の「文房具通選手権」では、3連覇を達成した。サンスター文具に入社し商品企画を担当。現在は同社とプロ契約を結び、個人活動も開始。弊社が運営する文房具のWebマガジン「文具のとびら」の編集長も務めている。著書は『究極の文房具カタログ―マストアイテム編―』(ロコモーションパブリッシング)、『究極の文房具ハック』(河出書房新社)、『そこまでやるか! 文具王高畑正幸の最強アイテム完全批評』(日経BP社)、『文具王 高畑正幸セレクション 一度は訪れたい文具店&イチ押し文具』(監修/玄光社)、『究極の文房具カタログ』(河出書房新社)、『文房具語辞典』(誠文堂新光社)と、翻訳を手がけた絵本『えんぴつとケシゴム』(KADOKAWA)。新著は『人生が確実に幸せになる文房具100』(主婦と生活社)。
https://bungu-o.com/
きだて たく
小学生の時に「学校に持っていっても怒られないおもちゃ」を求めて、遊べる文房具・珍妙なギミックの付いた文房具に行き当たる。以降、とにかく馬鹿馬鹿しいモノばかり探し続けているうちに集まった文房具を「色物文具=イロブン」と称してサイトで公開。世界一のイロブンコレクターとして文房具のダメさ加減をも愛する楽しみ方を布教している。著書に『イロブン 色物文具マニアックス』(ロコモーションパブリッシング)、『愛しの駄文具』(飛鳥新社)など。
色物文具専門サイト【イロブン】http://www.irobun.com/
他故 壁氏(たこ かべうじ)
小学生のころから文房具が好きで、それが高じて文具メーカーに就職。ただし発言は勤務先とは無関係で、個人の見解・感想である。好きなジャンルは書くものと書かれるもの、立つ文房具と薄いペンケース。30分間文房具のことしか語らないトーク番組・775ライブリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」パーソナリティ。たこなお文具情報室所属。
「他故となおみのブンボーグ大作戦!」番組ホームページ https://daisakusen.net/


